ダンベルを持ち上げる時、ターゲットの筋肉よりも先に握力が限界を迎えてしまう。手のひらが痛くてセットを続けられない。こんな経験、誰しもあると思う。
実はその問題、パワーグリップを使うだけで驚くほど簡単に解決できる。しかも正しく使えば、狙った筋肉に今までにない刺激を入れられるようになるんだ。
この記事では、ダンベルトレーニングに特化してパワーグリップの選び方と使い方を徹底解説する。おすすめの製品も5つ厳選して紹介するから、ぜひ最後まで読んでみてほしい。
なぜダンベルにパワーグリップが必要なのか
正直に言うと、多くの人は自分の握力の弱さに気づいていない。ダンベルロウで背中が疲れる前にダンベルを落としそうになる、ダンベルデッドリフトで手が開いてしまう。それ、全部握力が先に音を上げているサインだ。
パワーグリップは手のひらとダンベルシャフトの摩擦を補強し、握る力を大幅にアシストしてくれる。つまり握力に気を取られず、背中や脚といった大きな筋肉に全集中できるようになるわけだ。
特にダンベル種目はバーベルと違って片手ずつ扱うから、握力の差がモロに出る。利き手と逆手で扱える重量が変わってしまうこともある。パワーグリップを使えば左右差も気にならなくなるから、均等に追い込めるのも大きなメリットだ。
握力消耗が引き起こす3つの悪影響
まず知っておきたいのは、握力が先に限界を迎えるとトレーニング全体にどんな悪影響が出るかということ。
成長の頭打ち
背中や脚のトレーニングで、本来扱えるはずの高重量を握力不足で扱えなくなる。筋肉への刺激が不足し、成長が止まってしまう原因になる。
フォームの崩れ
握力が切れそうになると、無意識に肘や肩が上がり、変なところに力が入る。フォームが崩れれば効かせたい筋肉から刺激が逃げるし、何よりケガのリスクが跳ね上がる。
手のひらのダメージ
マメやタコができるだけならまだいい。問題は皮がめくれて数日間トレーニングができなくなることだ。継続が何より大切な筋トレにおいて、これはかなり痛い。
パワーグリップを使うべきダンベル種目
じゃあ実際にどんなダンベル種目でパワーグリップが活躍するのか、具体的に見ていこう。
ダンベルロウ系
片手でダンベルを引き寄せる動作は、まさにパワーグリップの真骨頂。高重量を扱うほど握力がネックになるから、背中の筋肉だけで限界を迎えられるようになる。
ダンベルデッドリフト系
両手にダンベルを持って行うデッドリフトも同様。ハムストリングスや大殿筋がまだ余裕なのに手が開いてしまう悩みが解消される。
ダンベルシュラッグ
肩の僧帽筋を鍛える種目。可動域は小さいが高重量を扱うから、握力の消耗が激しい。パワーグリップなしでは話にならない種目の代表格だ。
プレス系種目で使ってはいけない理由
ここはめちゃくちゃ大事なポイント。ベンチプレスやショルダープレスなど、ダンベルを上に押し上げる種目ではパワーグリップを絶対に使わないでほしい。
理由はシンプルで、もしバランスを崩した時にダンベルを手放せないからだ。潰される危険がある。押す種目では自分の手で直接握り、いつでも離せる状態にしておくことが安全の大原則になる。
失敗しないパワーグリップの選び方
パワーグリップと一言で言っても素材や形状がいろいろある。ダンベルトレーニングに最適なものを選ぶためのポイントを押さえておこう。
素材はラバー一択でOK
現在主流なのはラバー素材だ。ダンベルシャフトに張り付くようにグリップしてくれて、汗をかいても滑りにくい。昔ながらのコットンやレザーもあるが、滑り止め性能と耐久性のバランスでラバーが頭ひとつ抜けている。
ALL OUT パワーグリップ プロやVersa Gripps PROなど、評価の高い製品はほぼすべてラバー製だ。最初からラバーを選んでおけばまず間違いない。
ベロの長さは10cm以内がダンベルに最適
パワーグリップには「ベロ」と呼ばれる、手のひらから垂らしてシャフトに巻き込む部分がある。このベロの長さが長すぎるとダンベルでは使いにくい。バーベル用に設計された長いベロだと、ダンベルの細いシャフトでは巻きすぎてゴワついてしまう。
10cm以内のベロ長がダンベルにはちょうどいい。購入前に必ず確認してほしいポイントだ。
手首サイズに合ったものを選ぶ
手首周りが細い人は要注意。アジャスターで調整できないタイプも多いから、自分の手首サイズを測ってから選ぶのがベスト。特に女性や細身の男性はSサイズ展開があるROEERE パワーグリップ PROのような製品を検討してほしい。
ダンベルにおすすめのパワーグリップ5選
ここからは実際に使ってみて良かった、評判の高いパワーグリップを5つ厳選して紹介する。
ALL OUT パワーグリップ プロ|コスパ最強のエントリーモデル
プロボディビルダー監修で、376kgの引っ張り強度を誇る。これだけの強度がありながら約3,000円という価格は驚異的。ラバー素材のグリップ力も十分で、ダンベルロウのような高重量を扱う種目でもまったく不安がない。初めてパワーグリップを買う人に一番おすすめしたいモデル。
GOLD’S GYM パワーグリップ プロ|信頼のジムブランド
あのゴールドジムが展開するモデルで、製造はVersa Gripps社。人間工学に基づいたデザインで手のひらにフィットし、高重量でもブレない安定感がある。価格は高めだが、ジムでの使用頻度が高い人にはその耐久性と信頼性で十分元が取れる。本格的に追い込みたい人向け。
Versa Gripps PRO|世界で愛される定番
パワーグリップ界のスタンダードと言っていい存在。世界中のアスリートが愛用し、そのグリップ力と耐久性は折り紙付き。ダンベル種目でもシャフトへの巻き込みがスムーズで、セット間の着脱ストレスが極めて少ない。価格は高価格帯だが、一度使うと戻れなくなる製品。
Cobra Grips ラバータイプ|デザイン性と機能性を両立
豊富なカラーバリエーションが魅力で、トレーニングウェアとのコーディネートを楽しみたい人にぴったり。もちろん見た目だけでなく、ラバーのグリップ性能は非常に高い。人間工学に基づいた設計で手首への負担も少なく、安全に高重量を扱える。中価格帯で手に入れやすいのもうれしいポイントだ。
ROEERE パワーグリップ PRO|柔道整復師監修の安心モデル
柔道整復師が監修したという異色のモデルで、手首や前腕への負担を軽減する設計になっている。3サイズ展開で手首の細い人でもジャストフィットする。抗菌仕様で臭いが出にくいのも地味にありがたい。3,000円未満で買えるから、まずは試してみたい初心者にもおすすめ。
ダンベル種目での正しい使い方
製品を選んだら、次は使い方だ。意外と間違えている人も多いから、ダンベル種目に特化した手順を確認しておこう。
装着の基本ステップ
まず手首にバンドを通して固定する。きつすぎると血行が悪くなるから、指が一本入るくらいの余裕がベスト。次にベロ部分をダンベルシャフトに向けて垂らし、手のひらでダンベルを握る。そのまま手首を軽く内側に回転させながらベロをシャフトに巻き込んでいく。ポイントはダンベルを握ってからベロを巻き込むのではなく、ベロを巻き込みながら握るイメージだ。
ダンベルロウでの実践
ダンベルロウはパワーグリップの効果を最も実感できる種目のひとつ。ベンチに片手と片膝をつき、もう一方の手でダンベルを握る。このときパワーグリップを使うと、握力に意識を奪われず背中の収縮だけに集中できる。引き切った位置での静止も余裕でこなせるようになるから、効かせ方がガラッと変わるはずだ。
ダンベルシュラッグでの実践
肩をすくめるだけのシンプルな動作だが、扱う重量は自然と重くなる。素手ではすぐに限界が来るダンベルシュラッグも、パワーグリップを使えば僧帽筋が音を上げるまで追い込める。トップポジションで一瞬静止し、ストレッチを感じながら下ろす。これを握力を気にせず繰り返せるのはかなり大きい。
パワーグリップに関するよくある疑問
初心者が使っても大丈夫?
まったく問題ない。むしろ初心者こそパワーグリップを使うべきだと思う。握力が弱いうちはどうしてもダンベルを落としそうになる恐怖でフォームが乱れやすい。補助ギアで安全性を確保しながら正しいフォームを身につけるのは、すごく理にかなっている。
グローブやリストストラップとは何が違う?
グローブは手のひら保護が主目的で、握力アシスト機能はほぼない。リストストラップは手首に巻き付けるタイプで、バーベルには強いがダンベルの着脱にやや手間がかかる。パワーグリップはその中間で、グリップ力と着脱のしやすさを高次元で両立している。ダンベル種目ならパワーグリップが一番使い勝手がいい。
握力は鍛えなくていいの?
いい質問だ。パワーグリップを使うと握力が鍛えられないのでは、という心配はもっとも。答えは「使い分け」になる。メインセットまでは素手で握り、高重量の限界セットだけパワーグリップを使う。これなら握力も鍛えつつ、ターゲットの筋肉もしっかり追い込める。
メンテナンスと買い替えのサイン
パワーグリップも消耗品だ。ラバーが硬化してきたり、表面の滑り止めがすり減ってツルツルしてきたら交換時期。汗をかいたら陰干しして、定期的に中性洗剤で洗うと長持ちする。週3回以上使うヘビーユーザーなら、半年から1年を目安に買い替えを検討してほしい。
まとめ|パワーグリップダンベルで限界の先へ
ダンベルトレーニングの可能性を握力が潰してしまうのは、本当にもったいない。パワーグリップは数千円の投資で、その限界を一気に取り払ってくれる優秀なギアだ。
紹介した製品はどれも実際に使って間違いないものばかり。自分の手首サイズと使用頻度に合わせて、ベストなパワーグリップを選んでほしい。握力を気にせずターゲットの筋肉を追い込める感覚を、ぜひ一度体験してみてほしい。

コメント