映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を観た人なら、マーゴット・ロビー演じるブロンドの美女「ナオミ」の強烈な存在感が忘れられないですよね。でも「このナオミって実在するの?」「モデルになった本人は今どうしてるんだろう」と気になって、検索したあなたですよね。
私もまったく同じで、映画を観終わったあと真っ先に調べました。そこでたどり着いた答えは――実在します、そして想像以上に波瀾万丈な人生を送ったあと、まったく別の道を歩んでいます。この記事では、モデル本人の現在と、映画では描かれなかった本当のストーリーを深掘りしていきます。
ナオミのモデル本人は誰?映画との出会いのシーンはどこまで本当か
まず最初に名前をはっきりさせましょう。映画に登場する「ナオミ・ラパグリア」のモデルになったのは、ナディーン・カリディ(現在の姓はマカルーソ)という女性です。
1967年イギリス生まれで、その後ブルックリンで育ちました。もともとはビール「Miller Lite」などの広告に出ていたモデルで、まさに映画のナオミそのままの経歴を持っています。彼女がジョーダン・ベルフォートと出会ったのは22歳のとき。パーティー会場でのことでした。
じゃあ、映画のあの衝撃的な出会いのシーンは事実なのか? 実はこれ、ナディーン本人がTikTokで「Fact or Fiction(事実かフィクションか)」シリーズをやって検証しているんです。
彼女の証言によると、あの場でジョナ・ヒル演じるドニーが彼女の前で露出したのは事実。彼女は本当にびっくりして、当時のボーイフレンドに「いますぐこのパーティーから出よう」と言ったそうです。映画よりもむしろ本人は怯えていて、すぐにその場を離れたとか。スクリーンの中の余裕たっぷりなリアクションとは、ちょっと温度感が違いましたね。
映画で一番有名な「子供部屋の誘惑シーン」はフィクションだった
映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』といえば、ナオミが「この家ではミニスカートとハイヒールだけになる」と言い放ち、子供部屋で夫を挑発するシーンが強烈ですよね。
でもこれ、完全にフィクションだそうです。ナディーン本人は「私は実際そんなにセクシーなキャラじゃなかった。あれはジョーダンの願望だったのかもしれない」と笑いながら話しています。
ただ、ひとつだけ事実があります。それは家の中に監視カメラが設置されていたこと。子供部屋にまでカメラがあったと彼女は認めていて、「あれは監視されていたの」と振り返っています。映画では官能的な演出になっていますが、現実はずっと不気味なものだったわけです。
このあたり、彼女は「ジョーダンの視点から見れば映画は正確。でも私の視点からは違う。それが結婚生活の実態そのものだった」と総括しています。視点が変わると、ここまで物語が変わるのかと驚かされます。
なぜ離婚したのか?「お金を失ったから」ではない本当の理由
よく誤解されるのが、ナディーンはジョーダン・ベルフォートが逮捕されてお金がなくなったから離婚した、というもの。でも実際の理由はまったく別です。
彼女は2022年にNewsweekに寄稿したエッセイのなかで、こう書いています。
「人々は私がお金を失ったから離婚したと思うでしょう。でも違う。私が結婚を終わらせたのは、ついに『安全だ』と感じられたからです」
この言葉、めちゃくちゃ重くないですか。つまりベルフォートと一緒にいるあいだ、彼女はずっと安全を感じられなかった。彼が刑務所に行ったことで、むしろ解放された。だからこそ離婚を決意できた――そういうことなんです。
結婚期間は14年。長いようで、彼女にとっては息の詰まるような時間だったのかもしれません。映画のなかのナオミは強気で自分勝手な印象もありますが、実際のナディーンは恐怖と隣り合わせの生活を送っていたわけです。
ナオミのモデル本人は今何してる?心理療法士に転身していた
ここからが本題。離婚後のナディーン・マカルーソは、驚くべきキャリアチェンジを果たしています。
彼女は離婚を機に大学へ戻り、なんと心理学の博士号(Ph.D.)を取得。現在はカリフォルニア州でサイコセラピスト(心理療法士)として活動しています。専門はトラウマや共依存、ナルシシズムの回復支援です。
自身が過去に経験した「権力勾配のある関係性」でのトラウマが、いまの仕事に直結しているんですね。彼女のウェブサイトやSNSでは、有毒な関係性から抜け出す方法や、自己肯定感を取り戻すためのアドバイスを精力的に発信しています。
TikTokのアカウント(@drnaelmft)では、映画のFact or Fiction以外にも、心理療法士としての知見をわかりやすくシェアしていて、かなり人気です。「ウルフ・オブ・ウォールストリートのナオミ本人がセラピスト」って、最初聞いたときは本当にびっくりしました。
ジョーダン・ベルフォートの元妻ナオミのモデル本人を知ると映画がもっと深くなる
ここまで読んできて、どうでしょう。映画のなかのナオミは、ある意味で「男性の欲望を映す鏡」のような存在でした。でも実際のナディーン・マカルーソは、翻弄される側でありながら、最終的に自分の足で立ち上がり、他人を癒やす仕事に就いた人なんです。
映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』をもう一度観るときは、ぜひ「ナオミのなかにナディーンの人生が隠れている」と思って観てみてください。あの強気な笑顔の裏に、どれだけの不安と苦しみがあったのか――きっと見え方が変わります。
そして何より、ジョーダン・ベルフォートの元妻ナオミのモデル本人は、今や誰かの心を癒やす専門家として、まったく新しい人生を歩んでいる。これこそが、映画のエンドロールのあとに待っていた、本当の物語の結末なのかもしれません。

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