「今、ダンベルでこれだけ挙がるんだけど、バーベルだといったい何kgになるんだろう」
自宅トレーニーなら、一度は考えたことがある疑問じゃないでしょうか。ジムに通えなくても、自分の実力を客観的に知りたい。あるいは、いつかバーベルデビューするときの目安にしたい。そんなモヤモヤを、今日でスッキリさせましょう。
この記事では、実践で使える換算式から、よくある落とし穴、そして正しいフォームの重要性まで、まるっとお伝えします。最後まで読めば、あなたのダンベルプレスがベンチプレスで何kgに相当するのか、自信を持って答えられるようになりますよ。
ダンベルベンチプレス換算の基本公式と考え方
まずは核心からいきましょう。ネット上にはいろんな計算式が転がっていますが、もっとも信頼性が高く、多くのトレーナーや経験者が支持しているのがこの公式です。
ダンベルプレス片手重量 × 2.4 = ベンチプレス換算重量
たとえば、あなたが可変式ダンベル 40kgを使って片手30kgでダンベルプレスをしているなら、30kg × 2.4 でバーベル換算72kgになります。
「なぜ2.4倍なの?」と思いますよね。これは、ダンベルが左右独立しているぶん、バーベルのように両手で押す力が合算されるだけでなく、安定させるための力も必要だから。単純に2倍じゃないのは、その不安定さをコントロールするスタビライザー筋の働きが換算値に上乗せされるためなんです。
ただし、ここで一つ大事な注意点。この換算式はあくまで推定値です。可動域の広さやフォームの精度、その日のコンディションによって誤差は必ず出ます。「絶対にこの重量が挙がる」ではなく、「このくらいの実力がある」という目安として使ってください。
あなたのベンチプレスMAXを割り出す実践的換算方法
さて、ここからが本番です。「1回だけ挙げられる最大重量」、いわゆる1RMを知りたい人がほとんどでしょう。
10回挙げられるダンベル重量を基準にすると、かなり正確な数字が出せます。具体的な方法はこうです。
まず、ダンベルプレスで10回が限界の片手重量を確認します。フォームが崩れず、しっかりコントロールできる範囲での10回です。反動を使ったり、可動域を浅くした10回はカウントしないでくださいね。
その重量がわかったら、次の式に当てはめます。
ダンベルプレス10RM(片手) × 3 = ベンチプレス1RMの目安
たとえば片手25kgで10回ぎりぎりなら、あなたのベンチプレスMAXは約75kg。先ほどの2.4倍換算をこの10RMに応用した考え方で、現場の感覚ともかなり一致する信頼できる目安です。
また、もっと細かく知りたい人向けには、こんな計算式もあります。
重量 × 回数 ÷ 40 + 重量 = 推定1RM
この式なら、10回以外の回数でも自分のMAXが推算できます。片手20kgのダンベルで8回だったら、20 × 8 ÷ 40 + 20 で推定1RMは24kg。それを2.4倍すれば、バーベル換算で約57.6kgというわけです。
自動計算ツールを活用するのもアリ
「計算めんどくさいな」と思った、あなた。正直、私も毎回手計算はしたくない派です。
最近は、ダンベルの片手重量と回数、セット数を入力するだけで、ベンチプレス1RMをパッと出してくれる自動計算ツールがネット上にあります。スマホでサクッと使えるので、トレーニングの合間にも便利です。
こういったツールのいいところは、セット数による補正も考慮してくれる場合があること。同じ重量・回数でも、3セットこなせる人と1セットでへとへとになる人では、当然実力が違いますからね。より精度の高い数値を知りたい人は、ぜひ活用してみてください。
換算通りにいかない理由を知っておこう
「換算式で出た数字より、実際のベンチプレスが軽かった…」という声をよく聞きます。これは落ち込むことじゃありません。ちゃんと理由があるからです。
まず、ダンベルプレスはバーベルプレスより可動域が広い。胸の筋肉、大胸筋がより深くストレッチされるぶん、強い刺激が入ります。バーベルに持ち替えると、この可動域の差がそのまま重量差になって現れるんです。
次に、ダンベルは左右のバランスを取るために、普段使わない細かい筋肉を総動員します。慣れないうちは、このスタビライザー筋の疲労が先に来て、肝心の大胸筋を追い込む前に限界を感じることも。
そして一番多いのが、フォームの問題です。これ、本当に大事なので次の見出しでしっかり解説します。
正しいフォームが換算精度を左右する
換算以前に、そもそも正しいダンベルベンチプレスができていますか? ここを間違えていると、実際より重く換算されてしまい、いざバーベルを持ったときに「挙がらない…」という残念な事態になります。
チェックしてほしいポイントは3つ。
まず、可動域です。ダンベルを下ろしたとき、胸の横あたりまでしっかり下げていますか? 途中で止めてしまうと、それだけで扱える重量は増えますが、本来の実力ではありません。
次に、脇の角度。脇を90度に開きすぎると肩関節に負担がかかり、怪我のリスクが高まります。体幹に対して45度から60度くらいの角度が理想です。
最後に、背中の状態。ベンチに寝転んだとき、肩甲骨を寄せて胸を張り、背中にアーチを作ります。猫背だと大胸筋に効かず、肩や腕ばかり使うプレスになってしまいます。
この3つを意識するだけで、ダンベルプレスの質は大きく変わります。結果として換算の精度も上がり、無駄なケガも防げる。一石二鳥どころか三鳥くらいあります。
怪我を予防しながら重量を伸ばすコツ
ダンベルベンチプレスは可動域が広く肩に優しい反面、高重量になるほど不安定さが増して怪我のリスクが上がります。特に手首と肩の痛みは、トレーニーの大敵です。
手首は常にまっすぐをキープ。ダンベルを握るときは、手のひらの中心で握り、手首が反らないように意識しましょう。手首が反ると、力の伝達効率が落ちるだけでなく、腱鞘炎の原因にもなります。
肩のケアとしては、ウォームアップをしっかり行うこと。軽い重量でじっくり可動域を慣らし、肩関節まわりに血流を送り込んでから本番に入る。面倒でも、この10分を惜しむと数ヶ月のブランクにつながりかねません。
また、ダンベルを持ち上げるセットアップ時にも注意。床から一気に蹴り上げて構える方法は、肩を痛めるリスクが高いです。可能なら可変式ダンベルのようなセッティングしやすい機種を選ぶか、ベンチに座って太ももに乗せ、その反動を使って一つずつ構える方法を徹底してください。
可変式ダンベル ダイヤル式ならワンタッチで重量変更ができ、セットアップ時の無駄な力も省けるのでおすすめです。
ダンベルベンチプレス換算をトレーニングに活かすために
換算値を知ることは、もちろん大事です。でも、それ以上に大事なのは「今の自分に何が必要か」を見極めることです。
「バーベル換算で100kgいきたい」という目標があるなら、逆算してダンベルプレスの目標重量を設定できますよね。片手で約42kgを扱えるようになれば、理論上は100kgの壁を突破できる計算です。
でも、数字だけを追いかけるのは危険。可変式ダンベルを買い足すにしても、可変式ダンベル 24kgの軽量タイプから始めて、フォームを完璧に固めてからステップアップする。そういう地道な積み重ねが、結局は一番の近道です。
バーベルにせよダンベルにせよ、大切なのは自分の体と対話しながら、一歩ずつ進むこと。換算式はそのための、頼れる道しるべに過ぎません。
さあ、あなたのダンベルプレスが今、何kgの価値を持っているのか。きっとイメージできたはずです。今日のトレーニングから、さっそく意識してみてくださいね。

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